子どもたちの学習や生活指導など直接指導にあたっている教員はもちろんのこと、渉外関係から施設設備の整備や物品購入など、多岐にわたる事務処理を担当いただいている事務職員の方々、毎日、朝早くから教室、廊下、体育館など広い校舎の清掃や植物の水やりなど隅々まできれいにしていただいている用務員の方々、24時間体制で校内の安全管理をしていただいている保安員の方々、教職員の送迎や子どもたちの登下校でお世話になっている運転手の方々など、子どもたちの学校生活は日本と中国、国を超えた「信頼と感謝」という最も当り前で大切な人間関係の上に成り立っている。このことにまずは感謝の気持ちで一杯である。 中国では、日本と同じように学習を進めようとしても、教材がそろわなかったり周りの地域環境が違っていてうまくできないことがある。そんな時に親身になって考えてくれる地元の業者さんがいる。調達できない教材はやむなく日本から取り寄せることもあるが、「中国の学校ではこうしているよ」「こんな物ならこちらにもあるよ」と教えてくれるなど、中国的には無理難題であってもなんとか解決しようとあの手この手を考えてくれる。また、この方のご紹介で下沙地区にある小中学校と学校間交流が実現する予定である。紹介された学校では学校間交流の第一歩として5月に訪問させていただき、学校長自ら丁寧に校内を案内していただいた。この時の懇談がきっかけで6月には本校にも数名の教員を同行して訪問されるなど、9月以降の交流活動が楽しみになっている。この校長先生には、後日、本校施設の修復に関して、地元業者への強い働きかけをいただくなどのご協力も頂いた。 そして、総合的な学習等で、子どもたちが探検ボードを手にスーパーや学校近くの商店に出かけた時、店員さんは言葉の分からない身振り手振りの相手にも親切に対応してくれた。等々、開校以来、多くの中国の方々と触れ合う中で「国や言葉の違いがあっても、お互いの違いを認め真心で理解しようと努めれば心は通じるのだ」ということを実感している。
日本人学校は日本の教育施設だが、学校の土地建物をはじめ中国政府の大きな支援と協力なくしては存在し得ない教育施設である。学校を取り巻く中国社会の理解と協力なくしても存在しえないのである。
本校が中国杭州市下沙に存在するという価値を一層高めるためにも、日本と中国、人間としての絆を強めながら、現地社会を理解し交流を深める教育に力を注いでいきたいと思う。
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